DJ FGR - DJチャート (2017/6-7)

DJ FGRです。ひっさびさにDJチャート書きました。

最近お金がなくてレコード代を絞っていたり、オーガナイズが増えてきたのでパーティ紹介に注力していたこともあり、今年は全然書けていませんでした。しかし、「ブログ見てるよ~」とか、「ブログ見てオファーかけました」とか、「こういうの発信している事はとっても大事だ」みたいなお声を実はチラホラ聞いたりしていて、やらなきゃな~とは思っていたんです。やっと書けました…感想とか貰えると嬉しいです。表情には表れないかもしれませんが、嬉しいです。

一応、ここ1~2ヶ月以内に買ったモノ中心。それ以前はミニマルハウスばかり買っていたので、それはそれで後日纏めようと思いますので、お楽しみに!それからブログ上で新しいこともやりたいですね!普通にコラムっぽいこと書くとか。バズりそうなことやりたい機運が高まっていますが、さておき、チャートに進む前に告知を。

7/31MONはerica嬢と立ち上げるニューパーティ『rota @ Ruby Room』

8/4FRIはDECK THE HOUSEクルーで『OATH12周年』

8/10THU/BeforeHolidayは私オーガナイズの『Hōden feat. DJ Octopus @ Circus Tokyo』

8/15TUEはTERA君と立ち上げるニューパーティ『AMAZON @ Contact』

とニューパーティやらオーガナイズやらおめでたいパーティのラッシュです。皆さんチェックよろしくお願いしますね!

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前置きが長くなりましたが、DJチャートの方にまいりましょう。

 

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01. Simba - Goodbye Miss Misanthropy [Intimate Friends (UK)]

http://www.technique.co.jp/item/152424,MATE010.html

これは素晴らしい…

思わずため息の出てしまうほどにクオリティの高い、昂る感情を抑えきれないエモーショナルなディープハウストラック集。Moodymannが好きな人は必聴です。

UKプレストンのアーティストのようで、日本に来日したこともあるBorrowed Identity辺りとの絡みもありそう?なアーティスト。過去にはThat Man MonkzのレーベルShadeleafや、Eddie CやBlack MadonnaがリリースするHome Taping Is Killing Musicからリリースしたことがあります(Home Taping...のリリースはBlack MaconneのRemixも収録!)が、詳細よく分かりませんでした。過去作も聞いてみましたが全部カッコいいです。ジャジーなハウス。これぞ黒いハウスっていう内容です。

当EPも全曲本当にカッコよくてピックアップするのが難しいんですが、マイナーコード好きの自分としてはB1 Love Letterがグッド!これはかかるタイミングが良いと泣けちゃいますよ…MoodymannのMIXCDに入っているKings of Tomorrow - Fall For Youと同じく、好きな子がいる目の前の現場で使うのが良いと思います。エモいなぁ…

とにかく、Simba、これからの活動も大注目ですね!!

 

02. Unknown Artist - Decent International 01 [Decent International]

http://www.technique.co.jp/item/139162,DECENT001.html

謎のアフリカンミュージックのリエディット作品。Decent Internationalというレーベルの1番。これからこの手のリエディット作品をリリースしていくレーベルになるのでしょうか。謎だけど、気になるな~!

DiscogsによるとBlack AcreやZoot Recordsから土着なアフリカン・サイケデリックハウスをリリースしている「The Maghreban」と、LondonのHOUSE系プロデューサーと思われ、2015年のボイラールームではDUB、R&B、SOULなどをプレイしていた「Brian G. Morrison」ことBrian Not Brianが関わっているようです。

A1、B2の湿気たっぷり密林トライバルはメッチャ苔ティッシュだし、B1「When Koaa」のドストレートな広場系アフリカンダンスミュージックもヒゲダンス感が最高です。

 

03. Beneath - Seeus [Hotline (UK)]

http://www.technique.co.jp/item/149673,HOTLINE013.html

UKベース系レーベルHotlineから、Berceuse Heroiqueといったカルトな音のレーベル、PinchによるTectonicといった王道ダブステップレーベルからリリースする多彩系「Beneath」によるドストレートなベースハウス!これ、マジ最高です!

渋い声ネタ、タムや金属音の乱打、そこに掛け合わさるトリッキーなビート。どちらのトラックも4~5年前に流行っていたベース系レーベル「Swamp 81」や、俺の大好きなhyperdubの4つ打ち番長「COOLY G」「WALTON」大先生を彷彿とする4つ打ち調ダブステップそのままで、分かりやすくて超カッコイイです!!

エレクトロなミニマル・テクノが流行っている今でこそ、飛び道具的に、ベースを唸らせて迫りくるビートがかかると楽しいな!久々に家からSwanp 81を掘り出そうかなぁ。

 

04. Stephen Beaupre ‐ kill sugar EP [Undefined (NED)]

http://www.technique.co.jp/item/152069,UNDF007.html

Stephen Beaupreを知ってる若い世代ってどれくらいいるのでしょう?

Akufenに遅れてデビューしたカナダのミニマルハウス(当時でいうクリックハウス)のアーティストで、Fumiya Tanakaの、かの有名な2枚組MIXCD『MIX. SOUND. SPACE.』のDisc1 - Section2に収録されている「Akufen - Severed Finger Samba」

が収録されている、亡きレーベル「Force inc」からリリースされているコンピレーション「Montreal Smoked Meat」(←中古で見つけたら救出対象)にて、Akufenと同じ面に収録されているアーティストとしてオレ的著名アーティストであり、後にCircus Company、AkufenのレーベルMusique Risquee、例のフェスMutekといったカナダ系レーベルからもちょこちょことリリースしていますが、ワールド、ジャズなど生音のサンプリングをチョップした、いわゆるAkufenスタイルが特徴的な、オレ的一世風靡アーティストの一人です。

特に、DeadbeatとのユニットCrackhausとしてMutekよりリリースされたアルバム、Onitorからリリースされたアルバムは、いずれも目茶苦茶のケチョンケチョンに使い倒しました…最早想い出補正が十二分に入ってしまいますが、Akufenとのふか~~い繋がりを考えると、我らDECK THE HOUSEクルーとしては外せないアーティストと言っても過言ではないでしょう!!(本当か?)

そんなStephen Beaupreによる3年ぶりのニューシングルがリリースされるとは...感無量です!!自分、ホントこの手の音、いわゆる「Click House」が好きで好きで…おかえりなさいの購入です。

もちろんお家芸的「アクフェン節」は相変わらずで、昔懐かしさを感じさせつつ、もっかいClick House流行らないかな~なんていう遠い目をしてしまうようなシングルであります。ホント最高だわ・・・A1「Dayold」はビートダウンハウスとの相性も良さげなサンプリングのチョップチョップハウス!B1「Kill Sugar」はブレイクビーツ調のテクノ。時折挟まるヴォコーダーのかかった声がイカすね!そして、な、な、なんと、AkufenのRemixも収録!!ホント豪華盤!こちらは「Kill Sugar」のRemixで、リズムをシンプルに、メロディを際立たせ、エレクトロニックな内容に仕上げてます。これぞまさしくAkufen節!まったりしてていいわ~癒し系!

もう、良いとか悪いとかじゃなくて好きです!!

 

05. Koreless - Yugen EP [Young Turks (UK)]

http://www.technique.co.jp/item/106050,YT088.html

旧譜ですが最近購入したので。Young Turksからリリースされた英・ウェールズのアーティストKorelessの一枚。

Korelessはデビュー当時たしか結構話題になってましたよね…ちゃんとチェックしてなかったんですが、あ~、これは押さえておかなきゃいけなかったヤツだったわ。2013年にVISIONに来日しています。

全体的に某氏曰くFinal Fantasy系の激エモシンセノイズエレクトロニカ。A2「SUN」、この曲はJames Holdenがヘビープレイしておりまして、彼がプレイすると前述の動画のとおりです。テクニークの試聴はたぶん回転数が間違ってるんですが、それにしても少し早回ししていて、コードの変化によりエモさが倍増…これを現場で聞いた事のある私は幸せ者ですね…

これ、近いうちに真似する気満々なので予習にどうぞ。他のトラックもリズムは入っていないけど使いやすそうで◎。

 

06. Helena Hauff - A Tape [Dark Entries (US)]

http://www.technique.co.jp/item/151651,DE149.html

インダストリアルテクノ、ロウハウス、シカゴハウス、シンセミュージックが好きな人は必聴!

2017年初に来日し、最新鋭のエレクトロとアシッドなミニマルテクノを披露したのも記憶に新しいHelena Hauffによる、2015年にカセットテープのみでリリースされたアルバムのリマスター&アナログカット。

Actressが主催するWerk Discsを中心に活動している彼女。過去作のリマスターという事で、基本的なトラック構造はその他作品と共通する内容ですが、これは初期衝動なのか、単にTAPEリリースだったらなのか、わかりませんが、他のリリースに比べて荒々しくロウな音の処理が際立ち、かつ、収録曲の個性もその他リリースに比べてハッキリしていて、総合的にアルバムとしての完成度が高く、ロウハウス入門としてもピッタリな内容です。ひっそり作りためた渾身のトラックを放出したんだろうな~と想像してしまいます。

いや、でも、ホントこれ、かっこいいわ。

 

07. Daniel Andreasson - Komfort [Borft (SWE)]

http://www.technique.co.jp/item/153254,BORFT146.html

ちょっとノイジーなビートにブリーピーなシンセが展開なく繰り広げられるドストレートなテクノ。昔っからある手法ですが、こういうトラックはどんな時にも使えるし、踊りやすいので、良いんですよねぇ...Jeff MillsとかBen Klockとかもかけてそうな内容です。80年代から続いている超老舗テクノレーベルBörft Recordsより、Autodidakt Recordsを主催するDaniel Andreassonのニュー。

Daniel Andreassonは8/10に来日する SkudgeのレーベルSkudge RecordsやJohn Heckle擁するTabernacleといったレーベルからもリリースしている中堅テクノアーティスト。ロウハウスからディープテクノまでをリリースしてきていますが、今回は丁度その中間点くらい。ロウすぎず、派手すぎず、地味すぎず、その程よいさじ加減は、まさに私の好きな感じです。

タイトな音数少なめな突っ走ったテクノが聞きたいよ!ってな人には超おすすめです。

 

08. The Black Pony Orchestra - Let’s Funk And Swing On Acid [The Black Pony Orchestra (NED)]

http://www.technique.co.jp/item/152169,BPO003.html

気付いたら毎回買ってるブラック・ポニー・オーケストラ。ギャングなジャケが特徴的で、レコードバックから探しやすいという点もなかなかに大切で、よくかけてます。あ、もちろんトラックもばっちりカッコいいよ…と、そんな彼らの今作は「Funk」「Swing」「Acid」というタイトル通りのサンプルを駆使したハウス。「Swing」の存在からかいつものミニマルな感じよりもかな~りHOUSE寄りな印象を受けるEPです。

A1 00# Funkのファンクな声ネタをアクセントにした浮遊感のあるミニマルハウスもよいし、B2 02# Acidの303サウンドが低空飛行するダークなミニマルハウスも良いんですが、やっぱり俺的にはB1 01 #Swingが単なるSwing Houseがベリーグッド!数年前にこういうの流行ったよなぁ…当時散見されたオシャレハウスイベントでかかってても違和感ありませんね。でも好き!

 

09. Nathan Surreal - Stockholm EP [Native Response (NED)]

http://www.technique.co.jp/item/151379,NR001V.html

業界にひっそりと生息している(と信じている)Holden派大注目のレーベルBiologicからリリースするNathan Surrealが自身のレーベルNative Responseを立ち上げてニューEPをリリース。その名も「ストックホルム」。あ~~~~北欧ッ!

ファーストリリースという事で気合の入り具合が伺えますね。ダイナミックな展開が目を見張るA1 Stockholmが素晴らしすぎます。B1-2の地味なエレクトロニックハウスも良い感じの出来ですが、やっぱA1かな。Holden好きはMUST BUY!

誰かこういうのかけられる現場ください。

 

 

10. Melodie - Blue Flowers EP [Cakeman (Romania)]

http://www.technique.co.jp/item/151403,CAKEMAN002.html

今、個人的にミニマル界隈で密かに、しかし、最も注目しているアーティストの一人が、この「Melodie」です。リリース全部買ってる気がします。

ルーマニアのアーティストで、リリースはコンスタントに行っています。その音は、いわゆるRPRとは異なり、エレクトロニックな質感の強い今のミニマルシーンど真ん中のミニマルテクノ&エレクトロ。ただ、時折見せるちょっとしたエモい要素からはメロディセンスもあるんだな~とか、ダビーなミニマルも作っていたりとか。その幅の広さからも今後に期待できるアーティストです。ちなみにRoraやBleu Cielからもリリースしています。

TeluricがスタートしたレーベルCakemanからの今作も4曲すべて異なる表情をみせるお買い得な一枚。A1が一番今っぽいですね。ベースラインが超グル―ヴィ!A2はちょっとルーマニアっぽい要素もチラ見せしたRhadooぽいトラック。B1は静かで可愛いダブハウス。B2はエモいシンセが飛び交うミニマルハウス。どのトラックもハイクオリティです。必聴!

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(DJ FGR)