みんなが待ちに待っていた!? 「Peggy Gou」初来日!

5/13(SAT)はPeggy Gou & Licaxxx @ Circus Tokyoです。

Peggy様、リリースもまだまだ少ないし、初来日だし・・・個人的に好きなアーティストであるものの知名度の程はどんなもんかな?と少々不安だったんですが、予想以上の反響があり正直少し驚いています。

ということでもうPeggy様については皆さん結構知ってるのだと思いますが、日本語の情報はまだ少なく、MIXも多数soundcloudにアップされているものの、どれから聞いたらいいの~?!状態かもしれませんので、折角の初来日のタイミング、色々情報をまとめてみました。

 

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Peggy Gou(ペギー・グウ)は韓国出身、ベルリン在住のアーティスト。現在26歳で、共演のLicaxxxの1つ上。10代の頃にイギリスへ移住し、そこでファッションについて学び、デザイナーの道を志しながら音楽活動を開始したのですが、Ableton講座なんかを受けながら作曲を学ぶ中で、音楽で食べていくことを決意し、2~3年ほど前にベルリンに移住したそうです。

 

ベルリンでは主にBerghein/Panorama Barで遊びながらトラック製作を続け、Radio SlaveのレーベルREKIDSからリリースしている「Art Of War」シリーズや、テックハウス老舗レーベルPhonicaのWhite盤レーベルからリリースした「Six O Six」、そしてNinja Tune系列のテクノレーベルTechnicolourからリリースした「Seek for Maktoop」などを2016年にリリースし、瞬く間にその知名度を上げてきました。

 

Peggy Gou自身のSoundcloudには、各種PODCASTに提供したMIXがシェアされていますが、Tim SweeneyによるBeat In Space(通称「BIS」)、Ninja Tune主催のSolid Steel Radio、NTS Radio、Fact Mix、Phonica Mix Seriesなど、2016年以降、主要なPODCASTを総ナメする勢いでMIXがアップロードされています。DJやっている人なら分かると思うんですが、MIXの提供って結構大変、、、ということもあり各種オファーに対して真摯に対応する真面目な人なんだろうな~、と勝手に想像したりしています。

 

Peggy Gouのセットは、大きな括りではディープハウス。ですが、その内訳は非常に多彩です。

新譜から旧譜まで。

テクノレーベルからも、ハウスレーベルからも分け隔てない選曲。

突っ走りもせずグッとキープめのグルーブ。

メロディラインもしっかり鳴っていて聞きやすい。

全体的にうるさすぎず地味すぎない、ほどよい湯加減のトラックをチョイスしているのが特徴的です。

真剣に音に没頭するというよりは【BGMとダンストラックの境目】をハウスミュージックで作り出しているような感覚です。初めてMIXを聞いた時、その選曲センスには正直驚きました。

 

そして彼女、MIXスタイルもとても面白く、いわゆるテクノDJにありがちなロングミックスはほとんど見られず、MIX時にメロディとメロディの調和を一瞬生み出し、蕩けるような曲の重なりがあった後、あっという間に次の曲へ移り変わっていきます。例えるならSven VathのようなMIXスタイル。友達と会話した時は「HIPHOPのMIXみたいですよね」という話にもなりました。

 

そんな彼女のMIXのうち、私のお気に入りのものを幾つか紹介しましょう。

 

◆まずはNinja Tune系列、Solid Steel RadioのMIX。

 

これは是非通して聞いていただきたいMIX。

比較的昔のリリースを多く使っているPeggyのMIXにしては新しめのトラックが多く、90年代のトラックはDan Durtinのみ。あとは00年代~10年代のトラックを3:7くらいの割合で混ぜています。

9曲目までは、ウワモノを使い分けながらゆったりとしたハウスグルーヴで徐々に盛り上げていき、10曲目Kyle Hallで急展開!BPMの強弱も含めたエレクトロで雰囲気がいきなり変わります。そしてそこからのラストのJoeで唐突に終わらせる・・・計算しつくされた展開が凄すぎます。

アッパーになりがちなHead Highのトラックを絶妙な流れとBPMでマッタリと聞かせるテクニックも面白いです。

 

◆続いてPhonica Mix Series。

 

こちらはDJ Sotofettから始まり、Ron Trent、Kai Alce、Jovoonといったクラシカルなディープハウスサウンドを軸に、最後の方にはTodd Terjeなんかも混ぜています。ちなみに過去のインタビューを漁って読んでみたところ彼女はレコードとデジタルは50%/50%くらいの割合で買っているようです。中古でレコード、新譜をデータで、ていう感じなのかな?

 

◆最後にBISに提供されたMIX

 

Glenn Undergroundの96年リリース曲「Rising Son」や、Timmy Regisfordの07年リリース「Asante」、昨年再発・オリジナルは99年リリースのRon Trent「I Feel The Rhythm」、87年リリース・アシッドハウス名曲の「Tyree - Acid Over (Piano Mix)」、90年リリースのトライバルハウス名曲「Push/Pull - Africa」といったベテランからの選曲。

この5月にリリースされるJimpsterのアルバムからのカットと思われる「Sun Comes Down (Peggy Gou Remix)」、Zonbie In MiamiやHard Tonもリリースするオランダのやたらマニアックなニューディスコ・リエディット、ダッチハウスのアーティストばかり輩出するBordello A Parigiの新譜「Modula」、エレクトロニックなディープハウス気鋭レーベルAniara Recordingsから新譜を2曲。新旧織り交ぜたPeggy GouのMIXの特徴が見て取れますね。

5/27にVENTへ来日するPoint Gを使ってるところは個人的に嬉しいところ…あと巷ではイントロドンで話題のDorisburgも色んなMIXで使っているようです。

 

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こうして聞いてみると若い感性で、昔のハウスサウンドを上手く取り入れているからこそ、老若にゃんにゃん皆に人気があるんだろうなぁと思います。上でサラッと書きましたが、5月にリリースされるJimpsterのアルバムサポートや、Tim Sweenyの目に留まってこそのBISへのMIX提供など、おっさんベテランDJからサポートも手厚く、これから益々有名になっていくアーティストでしょう。きっとギャラもグイグイ上がっていくことでしょう笑

今回はCircus Tokyoという程よい距離感で見ることができる素晴らしいチャンスだと思いますので、皆さん是非是非遊びに来てくださいね!

 

◆イベント詳細はこちら!

Facebook

https://www.facebook.com/events/430160710665937/

Resident Advisor

https://www.residentadvisor.net/event.aspx?952022

 

(DJ FGR)