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DJ FGR - DJチャート (2016/4)

4月はRecord Store Dayが開催されましたね。
愛用しているレコード屋テクニークさんは店頭販売が一律10%オフとのことで大盤振る舞いだったのですが、俺、その前日に通販の発送指示してしまっていて、10%オフの恩恵を逃してしまいました。ちょっと待ってお店に取りにいけば10%オフで、それで追加でもう1~2枚買えたはずなのに…悲しいっす。

さて、4月はMinimal Houseがビックリするほど豊作だったんですが、自分のチャートの傾向上、Minimal Houseってチャートインしにくく、それが表れていません…チャートはいつも通り変なトラックやエモいロウハウス満載でお送りします。是非試聴してみてね!

 

☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三

1. Fatnotronic --- Onde Anda --- Razor--N-Tape Reserve (USA)

http://www.technique.co.jp/item/139349,RNTR009.html

圧倒的な年間ベスト候補。
Razor-N-Tapeってこんなレーベルじゃないでしょ!!とツッコミ入れたくなる、おバカなトラック満載の一枚。RSDに向けて作られた1枚。
「Deewee」からは「Phillipi & Rodrigo」名義で、わりと落ち着いたトーンのNu DiscoやBarealic Houseをリリースしているブラジルの二人組。今回は「Fatnotronic」というユニットでのリリース。
コラボするのはIn FlagrantiとFelipe Saの両名。
In FlagrantiはNu Disco好きにはお馴染みですが、Codek Records Europeを中心に活動しつつ、Gomma、Kitsune、Phantasy Soundなどからもリリースのある超ベテラン・スイスの二人組み。A2面「Botoque (Feat. In Flagranti)」およびB1面「Me Diga (Feat. In Flagranti)」では、いずれもBPM100前後の謎の辺境ディスコリエディットを披露!どちらも変な音が鳴りまくってて最高です!
そしてFelipe Saは、まだアナログは1枚しかリリースしていない、デジタル中心に活動しているブラジルのDJ。日本ではまだ無名だと思いますが、Rainbow Socksというレーベル等から、パーカッシブなハウストラックなどラテンノリを活かしたトラックを中心にリリースしているようです。パッと聞いた感じDazzle Drumsにも通ずるところがありそう・・・かも?今回はA3面「Formula 1 (Feat. Felipe Sa)」そして、B2面「E Um Baratob3ondeanda (Feat. Felipe Sa)」にて、共に激ユル~~のバレアリックサウンドを作っています。まさに野外でパーティ終了後のチルアウトに聞きたいトラックです。
が、今回オススメなのは限定ボーナス7インチ・シングルの方!ラテンノリのニューディスコ・ディスコファンクとして王道をいっていますが、さすがブラジル、ノリが違うね!腰に来るビート、ちょっと過剰とも思える音数、そして何を言っているかは分かりませんが、ラテン系ボーカルが非常に暑苦しく、これからの季節にピッタリです。

(PS)
ちなみにこれ、(今は修正されていますが)テクニークさんの通販試聴が回転数が誤っていた事により、高速ビートの辺境ディスコが繰り広げられており、それがもう本当に意味不明で、サイケデリックな変態ディスコだったので、興奮のあまりツイートしまくりで、チャートも速攻で1位に躍り出た経緯があっての1位なんですが、今ではその誤った回転数の試聴が出来る場所がございません…いや、ホント、これ45回転でかけると凄いんですけどね…聞きたい方は現場で私がかけますのでご期待あれ笑

 

2. Benedikt Frey -- The Lobbyist --- ESP Institute (UK)

http://www.technique.co.jp/item/137713,ESP028.html

俺の大好きな「Nous'klaer Audio」や「Live At Robert Johnson」「Mule Musiq」からリリースしている「Benedikt Frey」の新譜。A1「The Lobbyist」のためのシングルです。他の曲もかっこいいけど、A1が今月は頭一つ飛び抜けてます。月末飛び込みでFatnotronicのリリースがなかったらダントツ一位でした。
さて、そのA1ですが、例えるならば、昨年~一昨年にHivern Discsからリリースされ大ヒットした「C.P.I.」を彷彿とさせる内容。地を這うアシッドベース、溜めの深いハイハットと3連符のバランス感覚、水面下を鳴らすシンセサイザーに、時折混ざり込む声ネタ、ひたすらビルドアップして続ける展開、まさに狂気の世界。例えばContact等のクラブにてこれがかかり、アガり切ったその刹那、ストロボが目が痛いくらいビカビカ光り出す様子が目に浮かびます...
なお、この方、過去作改めて聞き直したら全部スゴイです。宇宙の彼方へトバしてくれます。うーん、天才か。

 

3. V.I.C.A.R.I --- Pascia --- Robsoul (FRA)

http://www.technique.co.jp/item/136491,ROBSOUL162.html

最近プッシュしまくってるTommy Vicari Jnr.の変名「V.I.C.A.R.I.」。Robsoulからの2枚目は、キレイなピアノのハウスに唐突なディスコサンプルが混ざり込む「Pascia」の3パターンと、これぞアクフェーーーン!!「DECK THE HOUSE」を彷彿とさせるチョップ!チョップ!なハウストラック「Damnson」の4曲入り。
B1の「Pascia (Voodoo Effect Mix)」の唐突なディスコへの切り替え、からのピアノハウスへの戻り方がたまりません。マッシュアップ感溢れる展開で、知らずに聞いたら2曲MIXしてるかのよう。。。DJ的にはお手軽な1枚です笑
しかし、相変わらず変なトラックをバンバンリリースするな~この人!早く来日しないかな!

 

4. Chris Hanna --- Muscle House EP --- Mil (UK)

http://www.technique.co.jp/item/134138,M3003.html

とってもロウでパワフルなアシッドハウスアイルランドの新進気鋭「Chris Hanna」によるニューEPがメチャクチャ踊れます!
特にA2「The Colonel」とB2「M9」の2曲がナイス。アシッドなロウハウスながら、メロディアスであり、疾走感に溢れ、胸に何かがこみ上げてきます。そして何より、そこに覆いかぶさるハイハットの入れ方・刻み方・ボリュームのバランスが素晴らしく、フロアを狂喜乱舞に導くこと間違いありません!
まだシングル4枚のリリースのみ、しかもUK中心にカルトなレーベルからリリースしているChris Hannaさんですが、それこそL.I.E.S.周辺にフックアップされてもおかしくないと思います。注目すべし!

 

5. Fumiya Tanaka --- You Find The Key --- Perlon (GER)

http://www.technique.co.jp/item/137957,PERLON107LP.html

4月はコレは絶対に外せません。
DJにおける「グルーブ」という概念を学んだのは、この方からでした。
私の原点、テクノ番長Fumiya TanakaによるニューアルバムはPerlonより3枚組!
私が書くのもおこがましいんですが、毎度毎度「あ~、やっぱミニマルといえばこれだよな」と思わせる音は繊細ながらパワフルな内容。例えるなら、30前後世代におけるキャプテン翼⇒サッカー選手、スラムダンク⇒バスケ選手に憧れるかのように、このアルバムにはミニマルへの憧れが詰まってます。
音楽性についての解説は以下リンク先のRAのレビューが詳しいので、それを読んでもらうとして、そのレビューの最後を飾る言葉を引用させていただきます。

>> Villalobosという先例がなければ、このアルバムは誕生しただろうか?
>> 答えはノーだ。
>> しかし、Tanakaの独自性はミニマルにおいて忘れられつつある小さな領域にある。
>> その領域では意識を圧倒することと踊ることが等しく重んじられているのだ。

https://jp.residentadvisor.net/review-view.aspx?id=19039

かつて音楽の事を何も知らず、訳も分からずにCHAOS @ Liquidroomに遊びに行っていた頃、「音楽ではなく音のツブツブ」を、そして「音が鳴っていないスキマの音」を一生懸命聴こうとしながら踊っていたら、いつの間にか耳が身体へ移っていき、頭の中では違うことを考えながら足は止まらず、無我夢中に踊っていたあの瞬間が鮮明に身体へ記憶されており、それが呼び起こされるかのよう。まずは全ての音を聞き漏らさないところから再出発しようと思います!!

 

6. Todd Osborn / Laurence Guy --- Cin Cin 002 --- Cincin (UK)

http://www.technique.co.jp/item/139104,CINCIN002.html

Osborn名義でSpectral Soundから多数リリースするTodd OsbornによるニューEPは、Churchレーベルの新鋭Laurence Guyとのスプリット盤。
新鋭Laurence Guyは浮遊感あるシンセが響く美しいビートダウンハウス。KompaktぽいテクノにHesitぽいBeatdown系Houseのノリを取り込んだ、まさに今最もアツい音楽性を披露しています。A1のアルペジオが煌めくハウスも、A2のベースラインが際立つグル―ヴィなデトロイトハウスも、どっちもハイクオリティです!
そしてTodd Osbornは激烈アシッドハウスです!B1のシカゴテイストなTB303がビキビキと雑に鳴り響く疾走感溢れるアシッドハウスも素晴らしいけれど、俺はエモいシンセがふわっと入ってきて「おっ、盛り上がるかな?」と思ったらすぐに下がってしまい、色々な音を重ねながら突っ走る、多彩な展開力を持つB2の方が好きかな!Creme感があるというか、Legoweltが意識的に極悪シカゴハウスをやったかのよう、というか…

 

7. Bluetrain --- Foundation Dub --- Sushitech (GER)

http://www.technique.co.jp/item/138581,SUSH038.html

Steve O'Sullivanによるダブ・ミニマル・プロジェクト「Bluetrain」の10インチ2枚組。巷で話題、というかテクニークの予約に乗っかってからずーっと買うかどうか悩んでいた一枚。
ダブテクノといえばEchospaceなど有名なレーベルは幾つかありますが、そういったレーベルはベーチャンぽくないところが多く、キック+ベースの低い音の処理がモコモコしてて音が取りづらくて、ウワモノは過剰にエフェクトがかかってて音が取りづらくて、あんまり買わないんですよね。使いづらくて・・・
でも、こいつは一味違います!クッキリしたキックにしっかり鳴ってるダビーなベース。そして程よくエコー&リバーブがかけられ、徐々に展開していくシンセ。懐かしさすら感じるダビーなテクノの王道です。これぞベーシックチャンネル!なダブミニマルってなかなか無いんですが、まさしくBasic Channel - Phylyps Trak IIの正当後継の位置づけにあるアナログだと思います。

 

8. Tyler Friedman --- YYY --- Arjunamusic (SWI)

http://www.technique.co.jp/item/138899,AMELEP709.html

Kontra Musikから2枚組EPをリリースするなどカルトな活躍が目覚ましいTyler Friedmanの不思議な一枚。Kontra MusikからリリースされたEPも相当気持ち悪い音を出しているんですが、今回のもかな~~り気持ち悪い・・・例えようのない不思議さを醸し出しています。不思議過ぎて例えようがなくて文章書きづらいんですよね・・・と思いつつチャートインしたんですが、やはり何も思い浮かびません。ミニマルハウスといえば、そうなんだけど、、、うーん、、、これは、なんだ?コナンくーーーん!!
さておき、A面は音の響きは気持ちいいんだけど、メロディラインが絶妙に調子をハズしており、ネチョッとしていて気持ち悪いです。B面も良いリズム構成していてグルーブ感あるのに、タムにかけられた珍妙なリバーブ、迫りくるシンバル、そしてジャングルぽい民族楽器が上の方でカチャカチャ鳴っていて、極めつけは二分で刻まれる不快なラッパ・・・意味不明な例えですが、両面ともスゴく美味しいご飯をクチャラーが隣にいる状態で食べているような気持ち悪さがあります。というか、誰かに上手いこと纏めてほしい・・・
でも、この人も大概天才ですね。こんなトラック作れる人みたことありません。
なお、5/6 @ Contact Tokyoに来日しましたね。見た方は感想を教えてください!

 

9. Beaner --- Coopted & Exoticized EP --- La Mission (GER)

http://www.technique.co.jp/item/139297,KUNSTWORK004.html

ベルリンのレーベルながらデトロイティッシュとも思しきソウルフルなハウスのリリースが目立つ「La Mission」より新譜です。今作もそこらのビートダウンハウスとは一味違うグルーヴ出してます。制作するのはLa Missionからのリリースも数回目、他にもThemaやBar 25などミニマルハウス系レーベルからリリースしているサンフランシスコ出身、ベルリン在住の「Beaner」です。
ファンキーなサンプリングを繰り返しながらエフェクトでアップダウンさせるA1「Blackmouth (Live)」(これってJB?)、ジャズファンク感が強く黒めのベースラインで持ってかれるA2「Got Blues」、ダミ声のセリフがバックで走りながらアタック感の強いハットでゴリ押しするB面「Coopted & Exoticized」。どれも素晴らしい出来です。捨て曲ナシ。

 

10. V.A. --- Jheri Tracks --- Jheri Tracks (IRE)

http://www.technique.co.jp/item/139122,JT1X12.html

The Cyclistの新作が収録されているナイスなロウハウスコンピレーション。Cyclist目当てで買いましたが、他のトラックもSo Good!知名度の高い人は居ないと思いますが、クオリティの高さがハンパない捨て曲ナシのコンピです。ハウスビートからダウンビートまで、これぞロウハウス!といった内容なので、「ロウハウスってそもそもなんなの?」という人にもピッタリかと思います。ちょっと辺境寄りな内容のものが多いですが、ゆえに分かりやすく、そして踊りやすい。
Bandcampで購入することができるのも素晴らしい。LPだとDJで使いづらいので。

☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三☆二三

 

うーん、今月も買いすぎたな。ペコリ。

DJ FGR